オーストラリアのチップは払っても払わなくてもいい

自然が豊かで気候も過ごしやすい季節の多いオーストラリアは、留学先や旅行先として人気の高い国の一つです。
かつてはイギリスの植民地でしたが、現在では移民政策が推進されたこともあり、多様な人々が国民として過ごしています。
イギリスの植民地だったこともあり、公用語は英語が使用されています。
そうなると気になるのが、チップ制度の有無ではないでしょうか。
チップ文化が根付いた国であれば、留学や旅行した時、チップを払わないと「非常識」と判断されかねません。

実は、オーストラリアにはチップ制度はあまり根付いていないのが現状です。
というのも、そもそもチップ制度が必要な背景には「サービス業の給料が低い」という原因が挙げられます。
基本給が低いため、サービスを行った相手からチップをもらうことで給与の補填を行っているのです。

オーストラリアでは、このサービス業も含まれた各業種の最低賃金を、法律で高く設定しています。
そのため、チップがなくても従業員が低賃金で困るといったケースが少なく、チップ制度が欧米諸国と比べ根付いていないのです。
最低賃金が高い分サービス料金自体が高く設定されているため、プラスでチップを払わなくていいというのはサービス利用者にとってもありがたい文化ではないでしょうか。

チップを払いたいときはどうする?

そうはいっても、「サービスが良かったのでチップを払いたい」と思ったときはもちろん払って問題ありません。
例えば、タクシーで観光名所について詳しく説明してくれたり、急いでるときに間に合わせてくれたときなどは、感謝の気持ちを込めてドライバーにチップを払うのをおすすめします。
その際、クレジットカードで支払うとドライバーのもとにはチップがいかないことが多いので、現金で渡すのを意識しましょう。
ちょうどいい現金が手元にない場合、近年はバーコード決済が普及していますから、「QRを教えて」と言えばドライバー個人のアカウントにクレジットカードから支払えるかもしれません。

また、高級ホテルやレストランではチップを払いやすいよう工夫しているところもありますから、そういうところでは支払った方がベターです。
伝票にチップの金額を書き込むスペースがあったり、レジ前にチップを入れるためのボックスが置いてあったりします。

もちろんチップを支払うのは必須というわけではありませんし、オーストラリアであればチップを払わなくても「非常識」と思われることは少ないでしょう。
しかし、気持ちよく過ごせるサービスを提供してもらい、料金以上のお金を支払いたいと思った場合は、ぜひチップを支払うようにしましょう。